【2025発表前に】2024年(令和6年)地価調査の動向をグラフとランキングで振り返る!最高価格&上昇率トップは?

更新日:2025/9/05





地価調査とは?


地価調査とは、各都道府県が定めた基準値(全国約21,000地点)の土地価格を、各都道府県が毎年発表するものです。 価格はその年の7月1日時点を基準とし、同年9月末頃に国土交通省の公式サイトで公表されます。
地価公示と同様に、各地点の情報は国土交通省の不動産情報ライブラリで検索して見ることができます。

土地の価格はさまざまな要素によって決まりますが、地価公示・地価調査は売り手や買い手に売り急ぎや買い進みといった特殊な事情がない場合に 成立すると認められる「正常な価格」を表しています。
そのため、一般の土地取引において重要な指標となる情報です。
なお、地価調査は、地価公示と調査時期、調査地点において相互に補完的な関係にあります。
地価調査の詳細については、こちらの記事でもご紹介しています。


012024年度の地価調査の平均価格の推移

全国
全用途平均は12年連続、住宅地は11年連続、商業地は3年連続で上昇しました。
いずれも上昇幅も拡大しています。
三大都市圏(東京圏・大阪圏・名古屋圏)
全用途平均は12年連続、住宅地は11年連続、商業地は3年連続で上昇しました。
地方
地方四市では上昇幅がやや縮小したが、その他の地域では概ね拡大傾向が継続しています。
地方四市(札幌市・仙台市・広島市・福岡市)では、全用途平均は10年連続、住宅地は8年連続、商業地は11年連続で上昇しました。


その他の地域では、全用途平均は13年連続、商業地・住宅地は11年連続で上昇しました。
以上のグラフは全て国土交通省「変動率及び平均価格の時系列推移表」より作成しました。

02商業地・住宅地 上昇率ランキング TOP3

<商業地>1~3位ランキング:熊本県菊池郡大津町・菊陽町が独占!

熊本県菊池郡大津町が1・2位、熊本県菊池郡菊陽町が3位で、このエリアが上位を独占しました。
台湾の世界的半導体メーカーTSMCの熊本工場建設を背景に、周辺の地価が大きく上昇しています。

このエリアは、2024年地価公示でもほぼ同程度の上昇がありました。
調査主体や発表時期が異なる「地価公示」と「地価調査」ですが、同じエリアの上昇が共通して表れていることから、 単なる一時的な動きではなく、地域の実需や開発効果が継続していることが分かります。

1位:熊本県菊池郡大津町 大字室字門出176番4(大津5-1)
上昇率33.3%
2位:熊本県菊池郡大津町 大字大津字拾六番町屋敷1096番2外(大津5-301)
上昇率33.3%
3位:熊本県菊池郡菊陽町 大字津久礼字石坂2343番2(菊陽5-301)
上昇率32.5%

<住宅地>1~3位ランキング

今年も観光地として人気が高い地域が上位を占めており、今後の動向にも注目が集まっています。

1位:沖縄県国頭郡恩納村 字真栄田真栄田原36番外(恩納-1)
上昇率29.0%
「青の洞窟」のダイビングで有名なこのエリア。
数年前よりヴィラやコテージなどのリゾート宿泊施設が増えており、観光需要の高まりが地価に反映されたと考えられます。
2位:沖縄県宮古島市 伊良部字池間添下桃山219番(宮古島-15)
上昇率26.1%
高級リゾートホテルが続々とオープンしており、2024年以降も新規オープンが続くため、さらなる地価上昇が見込まれます。
近年、宮古島全体が観光需要の高まりによって地価上昇が続いています。
3位:北海道千歳市 栄町5丁目3番外内(千歳-3)
上昇率23.5%
新千歳空港付近のエリアは、再開発がどんどん行われており、地価も継続的に上昇しています。

03一番価格が下がった地域

石川県能登地方
令和6年能登半島地震や豪雨により、大きな被害を受けた地域。地価の大幅な下落が顕著となりました。
被災地域ではインフラ復旧や住宅再建のための支援が進められていますが、復旧の進度により今後の地価動向に影響を与える可能性があります。
また、地域によっては観光振興や地域再生の取り組みが進められており、回復の兆しが見られる場所もあります。

04一番価格高い場所

明治屋銀座ビル
価格が一番高い場所は、19年連続で東京都中央区銀座(中央5-13)の「明治屋銀座ビル」でした。
銀座は日本屈指の商業地であり、国内外の高級ブランドや企業が集まるエリアのため、その価値が維持され続けています。
地価公示の最高価格も同様に、19年連続で銀座です。
インバウンド需要の回復や再開発の影響で、今後も高い地価が続くと考えられます。



まとめ2024年も引き続き全国的に地価上昇傾向、能登地方の復旧が急務

2024年も全国的に地価は上昇傾向にあります。
観光地の地価上昇が全国的に広がりつつあり、今後もインバウンド需要や再開発が進む地域では、さらなる上昇が期待できます。
一方で、能登半島地震や豪雨により被害を受けた地域の地価下落が顕著であり、地域の復興支援とともに、安心して住める環境の整備が求められます。
今後も経済の回復や再開発の進展により、さらなる地価上昇が見込まれる地域もあり、動向を注視することが重要です。


REX地価公示・地価調査データについて

地価公示・地価調査を独自にデータ化
国土交通省から公開されるデータ(住所)をもとに、緯度・経度座標を付加したデータです。
また、整備データは1997年から最新年度の全国分を揃えており、過去データもご提供いたします。
当データの強み
(1)データベースになっているため、細やかな分析ができる!
(2)位置情報を持たせることで、地図データと重ね合わせて見ることができる!
(3)IDを持たせているため、経年変化などの紐づけができる!
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